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増える花粉症対策に効く住まいは?
増える花粉症対策に効く住まいは?
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2013/03/08
近年急速に患者数を増やしている疾病があります。
いわゆる「花粉症」、中でも2月から4月頃まで毎年大流行する「スギ花粉症」は国民の10〜20%が発症すると言われており、まさに「国民病」の様相を呈しています。
そんな花粉症対策として、住まいにはどんなことができるのか考えてみましょう。
■対策の柱は「入らせない」+「取り除く」
スギ花粉症の原因は単純です。
空気中を漂うスギ花粉が、目や鼻、のどなどの粘膜に付着してアレルギー症状を起こすことで発症します。
ですから対策として最も有効なのは、スギ花粉になるべく接しないこと。
住まいでは、「家の中に入らせないこと」と「入ってしまった花粉は素早く取り除くこと」が最大の対処策になります。
■「入らせない」ための鍵「洗濯」と「外出」
では、どうやって家の中に花粉を極力入らせないようにすればよいのでしょうか。
スギ花粉は直径20μm〜40μm程度(1μmは1mmの1/1000)。
ごく小さな微粒子ですから、衣類や髪の毛に付着したり風に乗って住まいに侵入します。
洗濯物を外に干すと、これに付着したものが屋内に持ち込まれることになります。
花粉症の人がいる家庭では、スギ花粉が飛散する時期には洗濯物を外に干さないことが多いようです。
室内で洗濯物を乾かすには、部屋干し用スペースとして使えるサンルーム、浴室乾燥機、乾燥機付き洗濯機などがあると便利です。
住まいを選ぶ際には、こういった設備の導入、あるいは機器を設置できるスペースの確保を検討するとよいでしょう。
■24時間換気はどうする?
「入らせない」ため重要な鍵となる「換気」については、空気環境との兼ね合いを考える必要があります。
24時間換気が導入されている最近の物件では、換気を止めないことが空気環境を健全に保つ条件となっていますので、閉めきって気密性を保つことはあまり勧められません。
換気による花粉の侵入が気になる人は、換気口に取り付ける花粉除去用のフィルターを利用するとよいでしょう。
ディーゼル車のばい煙なども取り除くものがあり、ぜん息対策にも有効と言われています。
■花粉を取り除く設備・機器
花粉の除去には空気清浄機やエアコンの空気清浄機能を利用する人が多いようです。
近年は住宅設備の中にも、花粉除去機能を持つものがあります。
たとえば花粉をキャッチするカーテンは、生地に塗られた粘着成分で微粒子をつかまえるもの。
洗濯機で洗え、洗濯しても効果はほとんど変わらないそうです。
大阪ガスでは、「マイクロミストサウナが有効」という報告を発表しています。
鼻粘膜についた花粉を洗い流すことで、鼻づまりなどの症状がやわらぐ、とのこと。
通常の入浴に比べ、緩和効果が長続きすることがわかっています。
毎年花粉症に悩んでいるという方々、まずは住まいの改修によって少しでも症状を緩和できるようにトライしてみてはいかがでしょうか?
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