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スキップフロアの面白み
スキップフロアの面白み
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2013/05/01
床の高さを変えて立体的に空間を作ることがスキップフロアです。
分かりやすくお伝えするなら中一階や中二階とも言えます。
基本的に住宅設計において空間を分ける時は壁や扉等で平面的に区切りますが、天井高の低い部屋を設けたり中二階を入れたり段差のある設計をする事により、実際の床面積よりも空間に広がりや面白みがプラスされます。
土地条件にもよりますが設計できる面積に限りがある為、天井高が1.4m以内であれば延床面積にカウントされないので、これを取り入れる事により同じ床面積でも実際の面積は大きくとる事が出来ます。
スキップフロアは平面での設計ではなく立体的な設計と言えるでしょう。
そこでスキップフロアのメリット・デメリットをまとめてみました。
■メリット
・空間に変化をつけることができる。
・実際の面積以上の広がりが感じられ、開放的な室内空間を実現できる。
・家の中に上下の段差を生じることで、各居室の独立性を持たせることができる。
・天井の低いスペースを収納部屋として確保できる。
■デメリット
・階段が多くなる可能性がある。
・バリアフリーとは異なる。
・構造が複雑になり建築工費が割高になる。
床の高さが少し違うだけでも空間にメリハリがでますが、スキップの作り方によっては吹き抜けなどを設けなくても開放感のある広がりが感じられるようになるのです。
床が立体的にずれているだけですので床面積も減らすことなく利用が可能ですし、上手く構成すれば廊下も必要なくなります。
又廊下が演出の空間になったりもします。
段違いのフロアは空間に面白みが生まれ、従来の住宅には生まれなかった使用方法や、生活スタイルが可能になります。
しかし、計画する段階では平面図を立体的に考えることになりますので、図面や模型を駆使してもなかなか空間のイメージがつきづらい難点もあります。
又立体的な段差で構成するために、車椅子での生活などハンデをお持ちの方や高齢になった時には、階段の上り下りがつらく生活しづらいなど不向きな点も上げられます。
スキップフロアが有効的に使用できるのは、傾斜地に立てる場合や狭小地を有効活用するには適した設計方法と言えるでしょう。
メリットもデメリットもあるので、ライフスタイルを考慮した上でぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
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