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ラーメン構造とは・・・??
ラーメン構造とは・・・??
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2013/04/09
柱と梁、柱と桁、梁と桁、大梁と小梁というような、垂直、水平の軸組材相互の接合状態が剛接合としてつくられている構造をいいます。
ラーメン構造の「ラーメン」とは、食品のラーメンではありません!!
ドイツ語で枠という意味のある「ラーメン」が由来です。
ラーメン構造は、平行四辺形に変形させるような外からの力がかかった時に、全体の曲げ抵抗で変形を止めます。
この時、角部分に大きな曲げようとする力が働きますので、角部分を強くしておく必要があります。
ラーメン構造でよく比較されるのがトラス構造です。
住宅の木造工法の軸組み工法にも、ラーメン系の軸組工法とトラス系の軸組工法があります。
ラーメン系の場合は先に解説したように角部分を強くする必要があるので、構造部材が大きくなります。
対して、トラス系の構造は3角形からなる構造なので、長方形→平行四辺形のような変形が発生せず構造部材を小さく、軽量化できます。
しかしこの構造にも弱点があり、斜めに部材が入るぶん壁の多い構造なら使用できますが、ドア、障子、ふすま等など開口部の多い構造には適用できません。
ラーメン構造の特徴が分かったところで長所と短所をご紹介しましょう。
●ラーメン構造 長所
純ラーメンは、柱と梁のラーメン架構の曲げ耐力で地震を受けるのに対し、耐震壁付きは主に耐震壁のせん断耐力により地震に耐えます。
つまり純ラーメンは、耐震壁付きに比べて剛性は低く、靭性は高くなります。
@壁が全て雑壁となりますので、自由な間取り、自由な開口が可能となります。
特に将来の改修時においては、はるかに優位となります。
A靭性が高いので大地震の際の破壊形式が安全になります。
又、終局時に杭に大き過ぎる負担をかけません。
B高層に対応できます。
●ラーメン構造 短所
@低層・中層で、平面形状に対して半分以上の構面数で耐震壁を取れるようなプランについては、耐震壁付きよりも高額になります。
(例えば、片廊下タイプのマンションなどは一方向耐震壁にした方が安価です。)
A構面内の壁も全て雑壁とした方が効率が良いため、耐震スリットを設ける必要があります。
これが例えばEVシャフトである場合に、スリットの耐火性と遮音性が問題になったりします。
RC階段の中壁も悪影響を及ぼしますので取扱いが厄介です。
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